一隅を照らす運動


一隅を照らす運動の理念は「一隅を照らす此れ則ち国宝なり」という伝教大師のお言葉に由来しています。

今から1200年前、国造りにおいても基軸を成すには人材であり、国家の礎は「国宝とは何物ぞ、宝とは

道心なり、道心ある人を名づけて国宝となす」と云われ比叡山を人材養成の根本道場として開かれたところ

にはじまります。その後比叡山からは日本の精神文化に多大な影響を与えた幾多の人材が輩出されました。

 

時代は下って、戦後の日本は廃墟からのスタートでした。それが僅か2、30年で復興を遂げ、世界の奇跡と

まで云わせたのです。しかし今日においては急速な経済発展の煽りを受け人身の荒廃が進み、これに少しでも

歯止めを掛けるべく、昭和44年に一隅を照らす運動が天台宗の機関運動として発足したのです。